日本消化器内視鏡学会雑誌
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Famotidineの健常人胃粘膜血流に及ぼす影響について
大森 浩明旭 博史阿部 正渡辺 正敏近藤 宗廉斉藤 和好
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1987 年 29 巻 9 号 p. 2016-2021

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抄録
健常人5例を対象として,Famotidineの胃粘膜血流(GMBF),胃粘膜PD(GMPD),胃粘膜pH(GMpH)におよぼす影響について内視鏡下に測定し検討した.また,Famotidineの消化管ホルモンに及ぼす影響についても検討した. Famotidine投与前の胃粘膜血流は幽門前庭部53.9±8.5ml/min/100g(以下単位略),胃角部57.7±10.9,胃体部64.2±12.1であり,Famotidine投与後,前庭部,胃角部,胃体部とも有意の増加を認めた.Famotidine投与前の胃粘膜PDは前庭部-1.7±4.4mV(以下単位略),胃角部-4.0±2.9,胃体部-1.2±3.9でありFamotidine投与後,3部位で増加を示し,とくに,胃体部で有意の増加を認めた.血清ガストリン,セクレチンはFamotidineの投与により低値を示す傾向にあったが,有意の差を認めなかった. 以上より,Famotidineには強力な酸分泌抑制作用があるにもかかわらず,粘膜防御因子を増強する作用も存在すると推測された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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