日本消化器内視鏡学会雑誌
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14年の経過の後,大腸微小早期癌および進行癌を合併した腸結核症の1例
松浦 俊博前田 吉昭松永 勇人岩瀬 弘明楠神 和男森瀬 公友
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1990 年 32 巻 2 号 p. 461-470_1

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抄録
 診断より14年の経過の後,大腸微小早期癌および進行癌を合併した腸結核症の1例を本邦報告例64例の文献的考察を加えて報告する. 症例は79歳の女性で,1974年大腸内視鏡検査,生検により肉芽腫が証明され,生検大腸粘膜の結核菌培養も陽性であり腸結核症と診断された.14年後の1988年の大腸X線検査では,上行結腸は著明に短縮し,横行結腸と下行結腸には,瘢痕萎縮帯が散在していた.大腸内視鏡検査では,横行結腸に浅い陥凹性病変が,下行結腸に発赤を伴う不整顆粒が認められ,生検標本で両病変とも腺癌であった.切除標本の病理学的検索では,横行結腸の病変は深達度ssの進行癌であったが,下行結腸の病変は,微小早期癌と考えられた. 腸結核症と大腸癌の合併例65例の検討から,腸結核症に合併した大腸癌は,ほとんどが進行癌であり,腸結核症の長期経過例では大腸癌合併の可能性も念頭におき,内視鏡検査による注意深い観察が必要と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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