日本消化器内視鏡学会雑誌
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食道静脈瘤硬化療法用局注針の基礎的・臨床的検討
岡野 均児玉 正福光 真二寺前 直樹道中 智恵美藤野 博也辻 秀治加嶋 敬
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1990 年 32 巻 2 号 p. 471-475

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抄録
 われわれは,マイクロベーシブ社と共同開発した新しい食道静脈瘤硬化療法用局注針(23G,25G)と現在本邦で入手可能なオリンパス社,アーガイル社,住友べークライト社,トップ社の各硬化療法用局注針(23G)の基礎的検討を行ない,臨床的有用性について比較を行った.基礎的検討として(1)局注針内死腔量,(2)注入抵抗,(3)吸引能力(オリンパスGIF-Q20の内視鏡の鉗子口に各局注針を挿入し,吸引力100mmHgにて100ccの水を吸引するのに要した時間)の3項目につき検討した.基礎的検討結果は,(1)死腔量の検討では各社局注針で0.47ccから1.4ccまでと大きく異なっており,硬化療法の際には,使用局注針によりその死腔量を念頭におき硬化剤注入量の正確な判断をする事が重要である.(2)注入抵抗の検討では,マイクロベーシブ社製(23G,25G),アーガイル社製の2社が他社製に比し少ない抵抗で注入可能であった.(3)吸引能力は,マイクロベーシブ社製(23G,25G)が30秒と最もすぐれていたがアーガイル社製の117秒を除き他社も30秒から42秒台までと有意差はなかった. 以上より,今回共同開発したマイクロベーシブ社製食道静脈瘤硬化療法用局注針は,他の局注針と比較して,吸引能力,注入抵抗試験においてすぐれており,総合的に判断するとマイクロベーシブ社製の硬化療法用局注針は,現在,われわれが本邦で入手できる局注針の中では,有用度の高い局注針の1つと考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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