抄録
1981年11月より1989年7月までの7年8カ月間に施行した内視鏡的食道静脈瘤硬化療法(以下EIS)のうち初回例(91シリーズ)を対象にEISの手技上の問題点につき検討した. 再発までの期間の検討から,EISの治療効果を持続させるには内視鏡所見の改善目標をF1RC(-)以下とし確実に目標まで治療を行うことが重要であった.そして,1シリーズ中に1回でもすだれ状走行部を越える注入を行い,同時に内視鏡装着バルンを有効に使用し栓塞効果を増人させることが人切であった. 静脈瘤の穿刺は,硬化剤の静脈瘤内注入が容易な部位を選定し,X線透視下に造影剤加硬化剤の注入量を決定することが有用であった. 副作用としては,比較的高頻度にみられた発熱,溶血,白血球数増多,および食道潰瘍につき検討したが重篤なものはなく臨床的には問題にならなかった.