日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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ICG法で濃染される美麗な赤色パッチを示した若年性PBCの1例
垣本 洋希河田 純男今井 康陽田村 信司稲田 正己乾 由明松田 幸彦伊藤 信之高石 健司福田 和人白井 康博前田 祐一山崎 英二木曽 真一垂井 清一郎
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1991 年 33 巻 11 号 p. 2445-2451

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抄録
 症例は24歳,女性.会社健康診断で肝機能異常を指摘された.皮膚掻痒感や黄疸はみられなかった.当科初診時,GOT137U/L,GPT84U/L,ALP630U/L,T.Bil.0.6mg/dlで,抗ミトコンドリア抗体は陰性であった.腹腔鏡検査で肝表面にreddish patchが観察された.生検肝組織像にて慢性非化膿性破壊性胆管炎を認め,ScheuerII期の原発性胆汁性肝硬変症(PBC)と診断した.本症例は24歳という若年で抗ミトコンドリア抗体陰性の極めてまれな症例であり,その診断において腹腔鏡下肝生検が有用であった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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