日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
電子内視鏡による胃潰瘍瘢痕の画像解析―経時的変化について―
大坂 直文芦田 潔田中 雅也阪口 正博浅田 修二平田 一郎大柴 三郎
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 33 巻 3 号 p. 490-495_1

詳細
抄録
維持量のH2-blockerを投与され,3カ月ごとに電子内視鏡TGS-50Bで経過観察された12カ月未再発胃潰瘍瘢痕25症例を対象として,瘢痕画像を画像解析装置に入力し,R,G,B各成分について瘢痕周囲の背景粘膜の輝度を100とした場合の瘢痕部の輝度の平均値を算出した.また,同時に生検を施行し,腺管係数を算出して組織学的な成熟を検討した.その結果,R成分は白苔が消失した時点で92.2±9.4と高値を示しており,経過による変化は乏しかった.G,B成分は白苔が消失した時点では76.0±15.3および75.8±14.4と低値であり,背景粘膜と同等値になるには白苔消失後12カ月以上を要した.腺管係数は白苔消失直後は32.8±2.04であり,背景粘膜と同等値になるにはこれも12カ月以上の経過期間を要した.すなわち,色調ならびに生検組織学的に瘢痕が背景粘膜と同程度になるには12カ月以上を要することがわかった.
著者関連情報
© 社団法人日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top