日本消化器内視鏡学会雑誌
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原発性胆嚢管癌に膵体尾部欠損症が併存した1例
高崎 元宏田中 優治上野 邦夫横田 哲夫依光 幸夫森田 荘二郎武田 功徳岡 裕文堀見 忠司近藤 慶二
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1991 年 33 巻 3 号 p. 585-593_1

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抄録
症例は79歳の男性で,20年来糖尿病の治療を受けており,右上腹部の張った感じを主訴として来院した.腹部超音波および腹部CT検査で胆嚢腫大を認め,膵体尾部の存在を指摘できなかった.内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)の膵管像で副膵管は正常で,主膵管は全長7.5cmと異常に短く,左上方へ向って偏位した走行を示したが,壁不整,狭窄,拡張,蛇行などの所見は認めなかった.胆管像で,胆嚢管は三管合流部近傍で僅かに造影され,胆嚢は造影されなかった.腹部血管造影で,大膵動脈あるいは尾膵動脈のいずれかとみなされる血管像を認めた.手術所見では,上腸間膜静脈の左側に膵実質は存在せず,胆嚢管内に小腫瘤を触知し,胆嚢摘出術,胆嚢管の可及的切除および一群リンパ節の郭清術を施行した.胆嚢管腫瘤は病理組織学的に腺扁平上皮癌と診断され,深達度はssであった.本症例は広義の膵体尾部欠損症に属し,加えて原発性胆嚢管癌を合併した稀な症例であった.膵体尾部欠損症の本邦報告例のうちERCPが施行され,手術あるいは剖検でその診断が確認されたものは,自験例を含めて29例であったが,原発性胆嚢管癌の合併例としては,本症例が本邦における第1例と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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