日本消化器内視鏡学会雑誌
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瘻孔に対する内視鏡検査の意義と限界
中川 国利
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1991 年 33 巻 3 号 p. 614-618_1

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抄録
 術後の難治性瘻孔症例31例に対して,瘻孔内視鏡検査を施行し,その臨床的意義と限界について検討した.検査は胆道鏡を用い,生理食塩水にて瘻孔内を洗浄しながら観察した.膿瘍腔を認めない例は13例で,内2例で癌と粘液腫の再発を組織学的に証明しえた.他の11例ではドレーンを抜去し,平均5.2日で瘻孔は閉鎖した.一方,膿瘍腔を認めた18例では,膿瘍腔内の絹糸や壊死組織などの感染源を除去した.さらにドレーンを効果的な場所へ誘導し,連日瘻孔内を洗浄した.その結果,感染源を除去できた例では,早期に膿瘍腔は消失した.しかし,消化管縫合不全例や広い死腔例では,瘻孔閉鎖に長期間を要した.また骨髄炎が感染源の例では,瘻孔は閉鎖しなかった.さらに技術的な問題点としては,複雑に屈曲・分岐した瘻孔例ではドレーン誘導が困難であった.以上,瘻孔内視鏡検査には若干の限界もあるが,臨床的意義は非常に高いと思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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