日本消化器内視鏡学会雑誌
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静脈瘤に対するCyanoacrylate使用の基礎的検討(第2報)
―長期経過並びにリピオドール併用―
角谷 宏大野 博之篠原 靖六川 博子堀部 俊哉大久保 公雄河合 隆中川 雅夫関 知之近 裕山田 孝史中田 薫池田 肇原田 容治斉藤 利彦芦澤 眞六
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1991 年 33 巻 4 号 p. 705-710

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抄録
 静脈瘤に対するCyanoacrylateの基礎的検討を行い,併せて,リピオドール併用療法時の血管内動態について検討した.1.Cyanoacrylateを家兎耳静脈に注入し1,3,9カ月後の組織学的変化を観察したところ,Cyanoacrylateは長期にわたって異物反応を示し,血管内に停滞していた.2.Cyanoacrylate 0.4mlを家兎下大静脈(6cmH2O)に迅速に注入した場合,瞬時に重合凝固し移動性はなく,心臓,肺には異常はみられなかった.3.Cyanoacrylateを家兎下大静脈に約3秒かけて注入した場合は,約8cmにわたって凝固していた.4.同様に家兎下大静脈にCyanoacrylate+リピオドール等:量混合液を注入した場合,等:量混合液は心臓を介して肺にまで到達していた.以上よりCyanoacrylate単独使用では長期にわたって血管を閉塞し,また,迅速に注入すれば塞栓物質とはなりにくい.しかしながらリピオドール併用療法においては血管内を移動し他臓器梗塞の危険性があると思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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