日本消化器内視鏡学会雑誌
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斜視型内視鏡によるtotal colonoscopyの試み―大腸内視鏡としてのGIF-XK10の評価―
坂谷 新中元 和也
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1991 年 33 巻 5 号 p. 915-920_1

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抄録

従来の直視型大腸内視鏡における盲点や処置(生検及びポリペクトミー)困難な部位を克服する目的で斜視型内視鏡(オリンパス社製GIF-XK10(前方斜視45°))を使用し,直視型内視鏡(同社製CF-1T10I)と比較しその有用性を検討した.対象は直視型内視鏡使用群202例と斜視型内視鏡使用群52例,合計254例である.観察や処置に関しては斜視型内視鏡は正面視の範囲が広がり有用であったが,直視型内視鏡に比べて回盲部到達率が16.0~23.2%劣った.これに関しては,GIF-XK10は上部消化管用に開発された機種であるため彎曲角,有効長を従来の大腸内視鏡程度に改良することで回盲部到達率を高める事が期待できた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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