日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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ISSN-L : 0387-1207
SONOPROBE SYSTEMの消化管における臨床応用
柳井 秀雄藤村 寛松浦 伸二郎数住 宗貴村田 賀子粟屋 信仁白石 裕美佐貫 むつみ苅田 幹夫伊藤 忠彦吉田 智治多田 正弘相部 剛沖田 極
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1991 年 33 巻 8 号 p. 1695-1700

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抄録
 鉗子チャンネルを介して通常内視鏡で使用可能な,新しい超音波プローブ装置,SONOPROBE SYSTEM(富士写真光機株式会社・アロカ株式会社)を用いて,消化管超音波断層像を検討した. 同システムでは,20MH2の高周波数超音波を用いた事により,粘膜固有層(第1層・第2層)が,厚さを持った実質エコーとして観察され,in vitroの検討では,深達度mのIIc型微小胃癌が描出可能であった.in vivoでの検討においても,電子内視鏡通常検査時に,内視鏡画面での観察下で鉗子チャンネルを介してプローブを操作し,確実に目的病変の超音波断層像を得る事ができた. 手動スキャンに伴う操作上の制約の存在,観察範囲が幅17×深さ16.5mmと狭い事,20MHz超音波が減衰し易い事が今後の問題点として指摘された.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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