日本消化器内視鏡学会雑誌
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骨盤腔内動静脈奇形を合併したCowden病の1例
岩部 千佳進藤 仁林 直諒風間 吉彦小松 達司長廻 紘
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1994 年 36 巻 6 号 p. 1237-1243

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抄録
 骨盤腔内動静脈奇形を合併したCowden病の1例を経験したので報告した.症例は39歳男性で,胸部X線上心拡大を指摘されたため精査を希望して来院した.顔面,口腔粘膜,胸部及び四肢に多発性の丘疹を認め,腺腫様甲状腺腫摘出術の既往もあり,Cowden病と診断した.心エコー,心血管造影の結果,骨盤腔内に多数の動静脈奇形を認めた.上部消化管内視鏡検査では,食道上部から下部にかけて白色扁平隆起が全周性に多発し,胃は穹窿部から幽門部にかけて周囲粘膜と同色調の山田I-III型のポリープが多発し,十二指腸でも同様の所見が得られた.小腸造影では明かな病変を認めず,大腸では表面発赤した亜有茎性ポリープを一つ認めるのみであった.本邦報告39例の検討を行なったが,HLA typingの比較では5例中4例でA2抗原が陽性であった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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