日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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牛眼像を呈した肺原発転移性大腸癌の1例
大川 清孝佐藤 博之大庭 宏子渡辺 憲治森吉 靖子木岡 清英根引 浩子宋 健二岡 博子山田 英明針原 重義北野 厚生小林 絢三
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1995 年 37 巻 3 号 p. 609-615_1

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抄録
症例は74歳,男性で,血便を主訴に入院し,内視鏡検査にて上行結腸に牛眼像を示す粘膜下腫瘍を3個認めた.その後の検査により肺癌が原発巣と診断された.肺癌の大腸転移例は本邦で12例のみしか報告されておらず,稀な症例である.このうち牛眼像を呈したのは4例のみで少なかった.本例のように,多発性の牛眼像を認めた症例においては,脈管性の転移性大腸癌の可能性が高く,肺を含めた腹腔以外の原発巣を検索すべきと考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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