日本消化器内視鏡学会雑誌
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糖尿病,特に経口血糖降下剤服用者の胃粘膜病変
―胃粘膜血流量,胃粘膜内ヘキソサミン量測定による検討―
安部 千晶
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1996 年 38 巻 2 号 p. 271-278

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抄録
成人病の一代表疾患である糖尿病(DM),特に経口血糖降下剤(Oral hypoglycemic agents; OHA)服用者の胃粘膜病変を検討するため,DM85例に対し内視鏡検査と共に胃粘膜血流量を測定した.DM者ではOHA服用群49例でより高頻度に胃潰瘍を認めた.胃粘膜血流量はDM者では対象の健常者群49例と比して測定3点中1点で有意に低値であった.OHA服用群は非服用群と比較して有意差はなかったが全点で血流の低下傾向を認め,OHAによる血流障害の可能性も考えられた.OHAを服用し,さらにDM性合併症を持つ16例では全測定群中最も著明な血流の低下を示した.最後にOHA服用者の胃粘膜病変に対する予防効果を検討するため10例にテプレノン150rngを2カ月間投与し胃粘膜内ヘキソサミン定量,胃粘膜血流量を測定し,ヘキソサミン量の増加及び全部位での血流の増加傾向を得,その有用性を示唆した.
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