抄録
当科では胃切除後BillrothII法再建例(B-II例)のERCPにおいて,スコープ挿入時の送気制限や用手圧迫の併用,曲がりくせのないカニューレの使用やガイドワイヤーを併用したカニュレーションといった工夫を行っている.今回,最近8年間に経験したB-II例118例に対するERCPおよび関連手技164回の成績を検討した.十二指腸乳頭までスコープを挿入し得たのは118例中92例(78.0%),164回中134回(81.7%)で,目的別造影成績は乳頭部までスコープ挿入可能例に限るとERC91.6%,ERP96.3%であった.総胆管結石症例は40例で25例にESTを,2例に乳頭バルーン拡張術を施行し結石除去を行った.悪性胆道狭窄症例は16例で造影が可能であった10例にドレナージ術を施行し得た.様々な工夫によりB-II例のERCPおよび関連手技の成績は向上するが,通常のERCPと比較し偶発症の多い傾向があり,偶発症に対する配慮が重要と考えられた.