日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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旋尾線虫幼虫type X の関与が考えられたホタルイカ生食後の胃vanishing tumorの1例
常喜 真理成宮 徳親平本 淳中西 弘有金井 英一伊藤 良浩浜田 宏子丸山 達志宮島 浩人佐藤 博光杉本 泉田中 照二
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1998 年 40 巻 11 号 p. 1978-1985

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抄録
症例は63歳,男性.ホタルイカ生食3日後より腹痛・嘔気が出現し,麻痺性イレウスとなった.保存的治療にてイレウスは改善したが,内視鏡で胃前庭部に全周性の粘膜下腫瘍様所見を認め,超音波内視鏡では粘膜下層を中心とする全層性の肥厚がみられた.その後経過観察のみで5カ月後に所見は消失した.臨床的には旋尾線虫幼虫type X の関与を強く疑わせた胃病変の1例を経験したので,内視鏡像の経過を報告した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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