日本消化器内視鏡学会雑誌
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抗凝固療法中の大腸ポリペクトミー症例の検討
砂川 隆金城 福則岸本 邦弘洲鎌 理知子与那嶺 吉正新村 政昇外間 昭金城 渚大城 淳一斎藤 厚
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1998 年 40 巻 12 号 p. 2159-2164

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抄録
 抗凝固療法中,特にワーファリン内服中に大腸のポリペクトミーを施行した8症例について出血および血栓塞栓症の合併に関して検討した. International Normalized Ratio(INR)を抗凝固療法中のコントロールの指標として,術前にワーファリンを中止しヘパリン療法に変更した群と,ワーファリンを中止せずにポリペクトミーを施行した群の2群に分けて検討した.両群とも術中および術後の出血は認められなかったが,ヘパリン療法6例中1例に脳塞栓症を認めた.この症例は心房細動を合併した僧帽弁置換術後の患者であった.以上より,出血に関してはINRを指標とした治療方針決定にてワーファリン続行群でも特に出血傾向を認めず問題なかった.血栓塞栓症に関しては1例に脳塞栓症を認め,血栓形成リスクの高い症例ではポリペクトミー前のみでなく術後もヘパリン療法を続行するなど慎重な対応が必要と思われた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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