2001 年 43 巻 8 号 p. 1312-1316
腹腔鏡検査の有用性と今後の適応の検討を11的として,.愛媛県下の腹腔鏡検査を行っている主要病院10施設にアンケートを行った.腹腔鏡検査件数は1995年をピークに減少する傾向にあった,減少した原因として生検を要ずる慢性ウイルス肝炎患者数の減少,他の画像診断の発達,多忙による検査時問の減少,侵襲が大きいなどがあげられた.適応となる疾患は原発性胆汁朝1肝硬変(PBC),自己免疫性肝炎(AIH),代謝性肝疾患,原因不明の肝障害はよい適応であるという回答が得られた.当科のPBC雇AIH,原因不明の肝障害の検討においても,病変の偏在があるため生検のみでは診断困難な例が存在し,これらの疾患の診断には腹腔鏡検査は有川であると考えられた.