抄録
新たに開発された直腸肛門用超音波プローブ(以下直腸プローブ)を用い,描出能および有用性を検討した.使用したのはオリンパス光学社製の7.5MHzまたは12MHzのメカニカルラジアル走査式で,専用機と同じ振動子を装備した棒状,硬性プローブである.40例の直腸肛門,および近傍臓器病変を対象とした.通常内視鏡で観察した後,細径プローブ(および専用機)にて病変の描出を行い,引き続き直腸プローブで病変の描出を行った.金例挿入は容易で,偶発症はなかった.診断に満足し得る画像が得られたものは40例中35例(87.5%)であった.得られなかったものは5例(12.5%)で,その内2例は径3mm以下の小病変例で,内視鏡機構を欠く本機では病変の特定が困難なためであった.その他は明瞭に描出され,腫瘍性病変および静脈瘤など血管性病変等も描出良好であった.直腸プローブは直腸肛門部の病変を,簡便かつ鮮明に描出することができ,臨床応用可能と考えられた.