日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡的粘膜切除術で切除し得た食道癌肉腫の1例
有馬 秀明有馬 美和子
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2005 年 47 巻 12 号 p. 2638-2645

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抄録
症例は75歳,女性.主訴は食物のつかえ感.上部内視鏡検査で胸部中部食道に内腔を占める亜有茎性,4cm大の0-Ip病変を認めた.基部の0-IIc病変には,拡大観察で微細な異常血管を認めた.生検で癌肉腫と診断され,超音波内視鏡で頸胸腹部リンパ節腫脹はなかった.0-Ip+IIc型,深達度m3~sm1の食道癌肉腫と診断,内視鏡的粘膜切除術(以下EMR)を施行.本症例は根治目的のEMRで切除し得た,いわゆる癌肉腫の最初の症例と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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