日本消化器内視鏡学会雑誌
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高張ナトリウムエピネフリン液の局注によって消失した直腸側方発育型腫瘍(LST)の1例
徳原 秀典桜井 嘉彦山田 洋平梅村 しのぶ
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2007 年 49 巻 1 号 p. 45-50

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抄録

 症例は37歳,女性.排便時出一血を主訴に来院.大腸内視鏡検査で直腸S状部に15mm大のLSTを認めた.EMRを試み,粘膜下局注したものの一括切除を断念.経肛門的切除も不可能であり,局注後11日目に再度内視鏡検査を行った.壊死組織を伴った潰瘍となっており,その後の観察でも瘢痕を認めるのみで腫瘍の残存は認めなかった.粘膜下局注により潰瘍形成後,消退したと考えられた直腸LSTを経験したので報告する.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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