日本消化器内視鏡学会雑誌
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初回診断時にcolitic cancer合併が認められた潰瘍性大腸炎の1例
千田 永理東田 明博芦田 兆奥谷 俊夫山田 元藤盛 孝博野村 明成長谷川 傑坂井 義治平塚 拓也桜井 孝規
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2007 年 49 巻 12 号 p. 2984-2990

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抄録

症例は57歳男性.CA19-9高値を契機に受診した.これまで便通異常,腹部症状ともに自覚せず.大腸内視鏡にて区域性腸炎を呈し,上行,下行結腸に各々IIa,Isp型の隆起性病変が認められた.全大腸炎型潰瘍性大腸炎に合併したhigh grade dysplasiaおよびcolitic cancerと診断し大腸全摘術を施行した.UCの初回診断時にcolitic cancerを認めた例は稀であり,分子生物学的マーカーを含めたハイリスク因子について考察する.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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