日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著
聖マリアンナ医科大学病院における総合診療内科入院症例の特徴
鳥飼 圭人石井 修稲村 祥代清水 裕子根本 隆章武岡 裕文秋山 佳子土田 浩生成田 信義松田 隆秀
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2010 年 33 巻 2 号 p. 110-114

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抄録

当院の総合診療内科は他の臓器別の専門8内科と独立した内科の1科として存在する. 外来では内科全体初診患者の約40%にあたる1日30~40人の診療にあたり, 入院では30床を担当し診療にあたり, 初期臨床研修医, 後期臨床研修医の教育を行っている. 今回, 診療実態を把握する目的で, 2007年4月から2008年3月まで当大学病院総合診療内科に入院した593症例 (男性289名, 女性304名, 平均64.2±21.2歳) の診断について検討した. 主な疾患は, 肺炎111例, 尿路感染症44例, 感染性腸炎34例, 気管支喘息24例, 不明熱12例, 心不全11例, ウイルス感染症9例, 憩室炎8例, 悪性リンパ腫7例, 伝染性単核球症7例, リウマチ性多発筋痛症6例等であった. 初診外来だけでは診断に至らない症例の診断・治療など専門分野にとらわれない診療を実践する場として, 総合内科病棟の存在は不可欠である.

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© 2010 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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