日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
子どもが病気になった際の就労中の母親の対応とニーズ
新井 香奈子安成 智子太田 千寿坂下 玲子片田 範子
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2012 年 35 巻 1 号 p. 27-36

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抄録

目的 : 本研究の目的は, 子どもが病気になった際の就労中の母親の対応とニーズについて明らかにすることである.
方法 : 兵庫県の保育所 (園), 放課後児童クラブ在籍児の母親を対象にアンケート調査を実施した.
結果 : 1,804部を分析対象とした. 子どもが病気の際, ほとんどの母親が仕事を休んでいたが, 引け目を感じる, 休んだ分の収入が減る, 仕事を頼める人がいないという困難を感じていた. 仕事を休まなかった場合にも, 子どもをみてくれる人を探す事に苦慮していた. このような状況の中, 鼻水・咳などの症状だけではなく, 平均38.0±0.4°Cという発熱している状況でも保育を希望したいというニーズがあった. 子どもをあずける際には, 実家でみてもらう, 安価である, 自宅からの距離を重視していた.
結論 : 母親と児の生活を大きく変えることなく, 児が安心して療養できる病児・病後児施設が, 通常利用している保育所 (園), 放課後児童クラブに整備されることが望ましい.

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© 2012 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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