目的 : 中学生がもつ喫煙に対する認識について, 家族の喫煙, 特に父母の喫煙との関係を明らかにする.
方法 : 中学生を対象として, 家族の喫煙者および加濃式社会的ニコチン依存度調査票 (KTSND) により喫煙に対する認識を調査した. KTSNDスコアと学年, 性別, 家族の喫煙, 父および母の喫煙との関係を分析した.
結果 : 842名中761 (90.4%) の有効回答を得た. 家族に喫煙者がいるのは543名 (71.4%), 父の喫煙は394名 (51.8%), 母の喫煙は214名 (28.1%) だった. KTSNDスコアと関連があったのは, 家族の喫煙 (10.55 vs 9.46,
p=0.009) および母の喫煙 (11.18 vs 9.87,
p=0.002) であった.
結論 : 中学生の, 喫煙を肯定的にみる認識には, 家族の喫煙, 特に母の喫煙が関連する. 喫煙予防として, 子どもをもつ世代の女性に対する禁煙推進が有効である可能性がある.
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