抄録
便秘は一般人口において10%以上の有病率1) であり, 女性や高齢者では20%以上と特に多い2) . 小児でも小児科受診者の3-5%3) と比較的多く, プライマリケア医であれば日常的に接するコモンな訴えである. また, 低収入者や僻地在住者で頻度が高いという報告4) もある.
本稿では, プライマリケア現場で危険な疾患を除外しながら効率良く診療を行うために必要な知識をまとめる. なお, 診断・治療法のエビデンスに関する詳細なデータは紙面の都合上割愛してあるため, 適宜引用・参考文献を参照していただきたい.