日本プライマリ・ケア連合学会誌
Online ISSN : 2187-2791
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ISSN-L : 2185-2928
特別寄稿
本誌優秀論文賞をいただいた経験から
今永 光彦
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2020 年 43 巻 1 号 p. 2-4

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抄録

地域医療の現場にある臨床上の疑問には,明らかになっていないことが多くあり,研究テーマの宝庫と言える.リサーチクエスチョンを適切に立てることが前提ではあるが,研究デザインや統計の手法にこだわり過ぎずに,とりあえず研究をやってみる,論文を書いてみるといった行動が重要であると感じている.学会発表の場や論文査読でフィードバックを受けながら,研究をブラッシュアップしていけばよいのではないかと思う.臨床的な疑問を少しでも解決できるように自ら研究を行うことは,日常の臨床をさらに面白くするし,行える範囲で少しずつ臨床上の疑問を解決するような研究を積み重ねていくことは意義があると感じている.また,臨床に主軸を置いている医師にとっては,研究は“片手間”であることも大事であると考える.“片手間”に研究を行う医師に対してのサポート体制が,さらに整えられれば,プライマリ・ケア研究の裾野は広がるのではないだろうか.

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© 2020 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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