日本プライマリ・ケア連合学会誌
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Print ISSN : 2185-2928
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原著(研究)
COVID-19流行による都市部中規模病院の家庭医療初診外来の変化:患者数や受診理由に関する後ろ向きコホート研究
五嶋 実波和田 幹生松島 和樹大阿久 達郎中川 晃輔北川 景都木村 沙江金井 伸行
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2022 年 45 巻 1 号 p. 2-9

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抄録

目的:COVID-19流行による外来受診の変化を評価する.

方法:2019年と2020年の4・5月における家庭医療センター初診患者の診療録を,後方視的に参照した.人数,年齢及びプライマリ・ケア国際分類で分類した臓器別健康問題と受診理由を全患者,小児と成人領域患者に分け2019年と2020年で比較した.

結果:2019年と2020年で,対象者は1159人と859人(男性は48%と53%),1日平均患者数は25.2人と17.9人(p<0.001),平均年齢は48.4歳と52.4歳(p=0.010).主な臓器別健康問題(2019年:2020年)は,小児で呼吸器45%:32%(p=0.026),消化器18%:5%(p=0.003),成人で呼吸器23%:16%(p<0.001),皮膚20%:15%(p=0.011).

結論:COVID-19流行下で外来患者数は減少し,臓器別健康問題の内訳が変化した.

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© 2022 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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