日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
特別豪雪地帯・山村過疎地域の中高年における在宅看取りの可能性の認識と関連要因の分析
小山 歌子宇田 優子藤安 まゆみ和田 直子長谷川 由美工藤 由紀子瀧口 徹
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2023 年 46 巻 3 号 p. 96-106

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抄録

目的:特別豪雪地帯・山村過疎地域の中高年における在宅看取り(以下看取りと略す)の可能性の認識に関連する要因を明らかにする.

方法:A県B町の40~69歳の住民に,無記名自記式質問紙を用いて郵送法で調査した.分析方法は,①信頼性分析,②基礎統計量,③構成比率の差の検定,④項目ごとの2群の差の検定,⑤二項ロジスティック回帰分析:看取りの可能性の認識を目的変数,性,年齢,③④で有意の18指標を説明変数とした.

結果:看取り肯定群63人,否定群239人および不明群120人であった(回収率44.1%).看取りの可能性の認識に関連する要因は,「看取りを行っている地域病院の存在」,「看取りに対する肯定的なイメージ」,「地域の人々への信頼感」であった.

結論:特別豪雪地帯・山村過疎地域において,看取りの可能性の認識を高める3要因を促進するための方策を今後検討する必要がある.

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© 2023 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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