岡山大学
立命館大学
2022 年 161 巻 p. 91-117
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本稿では,これまで現場指示用法あるいは文脈照応用法の例外的存在として扱われてきた一連のソ系(列)指示詞の用法について,それらは両者とはまったくふるまいの異なる「基準指示用法」であること,この用法は,日本語の中に古くから形を変えながら存在する用法であることを指摘した。「基準指示用法」は,何らかの対象を,心内の基準と照合する。堤(2002, 2012)を援用し,これらのソ系指示詞が変項解釈を受け,そのことによって,この用法が共通してもつ,いくつかの特徴が説明できることを示した。
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