我々のこれまでの研究により、明礬石族鉱物のランタノイド元素は軽ランタノイドに富む傾向のあることが明らかになっている。本研究では、試料として群馬県草津白根火山地域より天然の明礬石族鉱物を採取した。また、硫酸アルミニウム及びカリウム明礬、ナトリウム明礬の混合溶液を出発溶液とし、少量のランタノイド元素を添加した系から人工的に明礬石を合成した。それらの明礬石中のランタノイド元素組成を比較することにより、明礬石のランタノイド元素組成を支配する要因を検討した。
その結果、合成明礬石と天然岩石試料は類似した傾向を示すという結果となった。