主催: 日本地球化学会
共催: 日本化学会
陸域の金属元素の主なリザーバは岩石圏にあり、風化、侵食により土砂や溶存態に形を変え、河川、沿海、外洋へと移動、拡散していく。現代においては、人為的な森林伐採や丘陵地開発による侵食の加速、人間活動による金属物質の放出もある。これらの様々な要因が複合的に絡まり河川水や海水、堆積物の元素組成が決まっているが、その要因をひとつひとつ紐解くにはその起源の情報を与えてくれる同位体は有力な指標である。本講演では、愛知県北東部地域から採取された150の河川堆積物試料と15の基盤岩岩石試料中の微量金属元素ストロンチウムの同位体比から得られる地圏環境情報について報告する。