抄録
海水中の宇宙線生成核種7Be(半減期53日)、10Be(半減期150万年)の濃度分布を調べるため、東京大学海洋研究所白鳳丸KH03-1航海(Leg 2-5,2003/6-9)において、東部太平洋の10地点(深度6-500m)および表層については33地点(深度6m)で250L以上の海水を採取し、7Be、10Beを回収し、7Beはγ線測定により、10Beは加速器質量分析法により測定を行った。その結果、平均滞留時間1-20年、大気から海洋への7Be、10Beフラックスはそれぞれ0.01-0.05,0.01-0.08 atoms cm-2 sec-1 と見積もられた。