宮城県・鳴子温泉のバクテリアマット中脂肪酸の炭素・水素同位体比を分子レベルで解析した。C
16:1脂肪酸を主とする炭素同位体比が約-37パーミル、水素同位体比が約-170パーミルのグループと、C
20:1脂肪酸を主とする炭素同位体比が約-0.5パーミル、水素同位体比が約-470パーミルのグループの大きく2つに分かれた。バクテリアマットの全有機炭素同位体比は-17.7パーミルであることから、極端に炭素同位体比が重いC
20:1脂肪酸のグループは逆TCAサイクルによる炭素固定経路をもつ水素酸化バクテリア由来と考えられる。一方、C
16:1脂肪酸のグループはイオウ酸化バクテリア由来と考えられる。
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