日本地球化学会年会要旨集
2004年度日本地球化学会第51回年会講演要旨集
セッションID: 2D08
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地球外物質
神岡隕石の希ガス同位体組成
*三浦 弥生山口 亮長尾 敬介
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抄録

神岡隕石は秋田県仙北郡神岡町に1900年代前半に落下した隕石である。昨年持ち主により同県立博物館に届けられ、その後の鑑定によりH4コンドライトと同定され国際隕石学会に登録された。本研究では、神岡隕石の希ガス同位体分析を行い、宇宙線照射履歴やガス保持年代、および捕獲起源希ガス量等について調べた。宇宙線照射起源22Ne/21Ne比より、この隕石は宇宙線照射に対するシールド効果が高く、比較的大きな塊の内部で宇宙線照射されたことが示唆された。宇宙線照射年代は約 6 m.y. である。また、捕獲起源希ガス量(84Kr=1.2e-10, 132Xe=1.8e-10 cm3STP/g)はこれまでに見られる H4 コンドライトの範囲内ではあるが低めであり、むしろ H5 コンドライトの値に近い。発表では秋田県仙北郡で見つかった他の H コンドライト隕石データーとの比較も行う予定である。

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© 2004 日本地球化学会
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