日本地球化学会年会要旨集
2004年度日本地球化学会第51回年会講演要旨集
セッションID: 1B16
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有機物
三陸沖における過去3万年間の古環境復元
*蓑島 佳代川幡 穂高入野 智久
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抄録
KR02-15航海でとられた三陸沖コア(40N, 143E, 水深2215m)の有機炭素量、全窒素、アルケノン分析を行った。コア試料は、均質な珪藻粘土からなり、約3万年まで達していた。コア試料最上部のアルケノンから見積もられた水温は14.5度であった。これは、現在のブルーム時期である6月に相当する水温であり、求められた水温が現場の水温を正確に反映しているものといえる。最終氷期最寒期の水温は9.5度と現在に比べて、約5度低かった。また、後氷期においては、約2-3度の水温変動がみられた。これは安定していたと考えられている後氷期においても、緩やかな環境変動があったことを示唆しているといえる。
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© 2004 日本地球化学会
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