抄録
本研究では、大陸地殻成長におけるリサイクル(古い大陸地殻の再溶融による若い大陸地殻形成)の効果を評価するために、ミシシッピー川河口の約400粒の砕屑性ジルコンのU-Pb年代分析及びLu-Hf同位体分析を行った。その結果、9割以上のジルコンの初生176Hf/177Hf比は、それらジルコンの形成時のDepleted Mantleの176Hf/177Hf比よりも0.025%以上低いことが分かった。これは、ミシシッピー川ジルコンの元となった大陸地殻の9割以上が、1.2億年以上古い地殻の再溶融により形成されたことに相当し、大陸地殻成長においてリサイクルが非常に重要な過程であることを示している。さらに、初生大陸地殻の成長率を見積もるために、それぞれのジルコンについてHfモデル年代を計算した。その結果、ミシシッピー川ジルコンの元となった大陸地殻の53%は20-13億年前に成長したことが分かった。