抄録
本研究では、エチオピア南部のアフリカ大地溝帯内で噴出した第四紀アルカリ玄武岩中のマントルかんらん岩捕獲岩の鏡下観察と鉱物組成分析、全岩組成分析を行い、これらの捕獲岩の記載岩石学的特徴を明らかにすることを目的とした。サンプルはすべてスピネルレールゾライトで、大きく2つのタイプ(anhydrous and hydrous spinel-lherzolites)に分けられる。Hydrousのほうは、角閃石やフロゴパイトを含み、交代作用を受けた形跡がみられる。両者にはprotogranularとequigranularな組織がある。スピネルや単斜輝石の組成は、玄武岩成分に乏しくない(すなわち、部分融解をあまり経験していない)かんらん岩の特徴を示す。さらに全岩分析による組成は、始源マントルと類似した組成からやや枯渇した組成である。鉱物温度計によって得られた平衡温度は822_から_1040℃を示す。上記の2タイプ間で鉱物および全岩組成にはあまり大きな違いは認められない。