抄録
大阪府下で温泉として利用されている地下水約50点の主要溶存成分と酸素・水素安定同位体比を分析し、取水深度の情報と合わせて、温泉水の起源を推定した。 府下の温泉は大きく次の3種類に分類される。1)低濃度の重炭酸カルシウム型の水質を持つ。温度は低く、岩石の亀裂から湧出していることもある。また、遊離二酸化炭素を伴うこともある。2)低濃度の重炭酸ナトリウム型の水質を持ち、大阪層群下部層に典型的に見られる。温度は25_から_40℃程度である。3)高濃度食塩泉である。遊離二酸化炭素を伴うこともあり。このタイプのものは大阪平野の大阪層群最下部と基盤の領家花崗岩から採水されている。石仏の鉱泉は,このタイプに分類される。酸素・水素同位体比から、化石塩水と有馬型塩水に分類される。特に,有馬型塩水に分類されるものは水温が48℃のものがあった。