抄録
Mt. Roe玄武岩は2.76-2.78Gaに形成され、2.1Gaにセリサイト化が起こったと解釈されている。セリサイト層は玄武岩層に比べて鉄が不足しており、大気中の酸素圧の進化に結び付けて議論されている地域である。過去の研究から、セリサイト帯は無酸素大気下で風化作用により形成された結果セリサイトには鉄がほとんど含まれないとされてきた。しかし鉄は深さ方向に調べられた結果地上に向かうにつれて増加していることがわかり、風化作用でなく還元的な熱水作用によって鉄が溶脱したと考えられた。そこで本研究では熱水起源の鉱物であるリン酸塩鉱物とルチルのU-Pb年代測定を行い、熱水作用が起こった年代を明らかにすることを目的とした。