抄録
最近の超高圧実験技術の進歩は目ざましく、ダイヤモンドアンビル装置ではCMB付近での詳細な研究が可能になり、最近はCMB直上でポストペロブスカイト転移が起こることが話題となっている。一方、我々愛媛大学のグループは、マルチアンビル装置の大容積という特徴を生かして、焼結ダイヤモンドによる超高圧発生、及び超高圧高温下での弾性波速度測定に取り組んでいる。本レビューでは愛媛大学で現在行われている研究を中心に、最近、超高圧実験から明らかになった知見を紹介する。また、最近の超高圧実験結果を基に、地球内部での水の重要性についても言及しようと思う。