抄録
海洋環境における溶存態タンパク質の動態(特に分解・変遷過程)を知るための二つのアプローチについて紹介する。ひとつは、二次元電気泳動とLC-MS/MSを利用して、分解される(あるいはされない)タンパク質分子そのものを知ろうとするアプローチ、もうひとつは、蛍光基質を用いて、分解する側である酵素(特に、微生物の細胞表面で、あるいは微生物から海水中に放出されて働く細胞外プロテアーゼ)の活性・特性を評価しようとするアプローチである。この両面からのアプローチにより、海水中での微生物による溶存態タンパク質の分解・代謝機構と、分解を免れて分子として海水中に存在しているタンパク質の残存・蓄積機構の解明を目指す。