抄録
河川水質研究において,平均的な水質および代表的な水質についての検討は複合的な要因から成る水環境問題を解決していくために重要である.現在までに,河川水質のデータ蓄積は多くなされているものの,手法や項目が異なる上,データの精度が定量化されていないため流域間での比較検討を行うことが困難であると指摘されている.本研究では水質調査の基本項目であり,現地で簡便に測定できる電気伝導度を用いて,溶存物質の9割以上を示す主要無機イオン,水文変量から,電気伝導度の関係式をそれぞれ算出した.さらに,近年半導体開発の進行とともに大きく性能が向上した自動観測機器のうち,国土交通省が有するテレメータデータを用いて多変量解析を行い,過去3年間における浅川の理論的な水質動態を推定した.