日本地球化学会年会要旨集
2007年度日本地球化学会第54回年会講演要旨集
セッションID: 1P34
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南極昭和基地周辺土壌中のアミノ酸濃度・エナンチオ比と生命活動
永縄 一樹
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抄録
地球極限環境での生物活動の指標としてアミノ酸に注目し,南極・昭和基地周辺の土壌中のアミノ酸を測定した。アミノ酸の抽出法として熱水抽出法とHF分解法の比較を行った。抽出後,陽イオン交換HPLCにてアミノ酸の同定、定量を行い、GC/MSにてアミノ酸のD/Lを測定した。両抽出法を比較すると,HF分解法の方が,約4倍多くのアミノ酸が抽出できた。この結果から極限環境土壌中のアミノ酸を抽出する方法としてはHF分解法を用いることにした。アミノ酸濃度は,人為的影響や生物(ペンギン)活動の影響の少ない地点ではxx nmol/gと低い値となった。またAlaのD/L比を測定した結果、ペンギンが生活している地点の近くの土壌では0.09、人間や動物が生活している場所から離れていて生物の影響があまり考えられない地点では0.18となり,生物活動の低い地点では、D体の割合が多い傾向がみられた。
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© 2007 日本地球化学会
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