南極やまと山脈付近で採取されたレルゾライト質シャーゴッタイトYamato 000027とYamato 000097の希ガス同位体を測定した結果、これら二つの隕石はペアであることや、これまで見つかっていて希ガス同位体の分析結果が報告されている4個のシャーゴッタイトと一緒に約4百万年前に火星から放出されたことがわかった。また、これらの隕石には火星の大気起源と思われる、129Xeや40Arの過剰が検出された。Yamato 000027に存在する、衝撃加熱と急冷で作られた溶融脈には他の組織に較べて多量の希ガスが含まれている。この希ガスの同位体組成からは、低温で放出されるものは地球大気起源、高温で放出される部分は火星起源であることがわかった。