日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 1P04 07-P01
会議情報
揮発性成分を理解することで地球内部の現象がよりよくわかる
フォルステライト多結晶体への希ガスの拡散と固溶限界
*小泉 早苗角野 浩史平賀 岳彦賞雅 朝子大橋 直樹佐野 聡長尾 敬介野津 憲治
著者情報
キーワード: 希ガス, 拡散, 多結晶
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
試料中の希ガス存在度や同位体比は、時間的制約をも与える地球の進化過程のトレーサーとして幅広く使用されているのにもかかわらず、それらの地球化学的な振る舞いのいくつかの基本的な面についてはまだあまり理解されていない。我々は、希ガス地球化学の重要な問題である、粒界と結晶の希ガスの分配の程度について取り組みはじめた。現在予察的な実験として、平均粒径0.50µm~0.98µmの多結晶体を用いて1350℃で真空条件下10時間、大気雰囲気下10時間と50時間、Ar雰囲気下で10時間の拡散実験を行った。その結果、ブランクと真空条件下、大気雰囲気下では検出限界以下であったのに対して、Arを1気圧下で10時間拡散させた試料については10~50 ppbで、Watson et al. (2007) らの結果と比べると溶解度が非常に低い結果が得られた。
著者関連情報
© 2008 日本地球化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top