日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 3B09 17-04
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地球大気化学:ガス・エアロゾル
XANES 法を用いたエアロゾル中の還元形イオウの特定
*東 将之三好 拓朗高橋 嘉夫清水 洋
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抄録
エアロゾル中のイオウは酸化的な環境を浮遊しているので、硫酸塩が主要な形態である。この硫酸塩の主要な生成機構はSO2の気相酸化と雲滴への取り込みによる液相酸化反応であるが、エアロゾル表面でのSO2の取り込みも考慮しなければならない。しかし、エアロゾル‐気体間の反応は粒子表面の物理・化学的性質や吸着水の存在などに大きく依存するため、反応を定量的に議論することは難しく、特に複雑な天然環境での知見は乏しい。そこで本研究では、XANESを用い、還元形イオウ(亜硫酸塩)を同定することによって、気-固相反応を天然試料で確認した。エアロゾル中の亜硫酸塩は粗大粒子の内部にのみ存在し、夏期にその割合が増加することが明瞭であった。
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© 2008 日本地球化学会
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