抄録
斜長石をはじめとする無水鉱物中には,微量ではあるが水が含まれている.本研究では,赤外分光法を用いて,伊豆大島火山の斜長石の斑晶中の含水量を分析した.その結果,50~300 ppm H2Oの水が斑晶中に含まれていることが分かった.これにより,平衡共存しているメルト中に1.5~6.0 wt.%の水が含まれていたことが推定された.島弧の玄武岩マグマは,初生的に水に富むと同時に,様々な深度のマグマ溜まりで水に飽和し脱ガスしながら結晶分化作用を起こしていることが,斜長石中の微量の含水量の分析により明らかになった.