抄録
地球化学的基準としてしばしば用いられる中央海嶺玄武岩(MORB)内部の不均質の起源を検討するため、海嶺軸の急冷玄武岩ガラスに加えて、近傍の断裂帯等で産する海洋底かんらん岩や海洋コアコンプレックスのはんれい岩についてヘリウム同位体分析を行った。南西インド洋海嶺東経10度付近の顕著な同位体異常のみられる海域を含め、海嶺軸の玄武岩ガラスとかんらん岩、はんれい岩試料の3He/4Heは非常によい一致を示す。一方で、オフリッジや海嶺軸沿いのマグマ過剰な場所では、玄武岩ガラスにややエンリッチした微量元素組成とやや低い3He/4Heが対応してみられ、そのような活動はおおよそ数km3の規模である。