日本地球化学会年会要旨集
2009年度日本地球化学会第56回年会講演要旨集
セッションID: 3B09 20-16
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宇宙線生成核種の宇宙地球化学
20世紀初頭に採取された海藻資料を用いた初期129I/127I比の検討
*宮入 陽介松崎 浩之近藤 玲介
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抄録
昨今、メタンハイドレート鉱床の形成過程の研究などでヨウ素同位体比による年代測定が注目されている。地球上に存在するヨウ素は、安定同位体127Iの他に、長半減期放射性核種である129I(半減期1570万年)を含んでいる。129Iは大気中で宇宙線によって生成する宇宙線生成核種である。1950年以前(人類が核エネルギーを利用し始める前)には大気および海洋中の129I/127I比は、129Iの生成と崩壊が平衡状態にあり、一定の値(初期129I/127I)を取っていたと考えられている。閉鎖系が保たれた堆積物などでは、129Iは放射壊変によって減少し、時間とともに同位体比129I/127Iの値は小さくなっていく。このことを利用してヨウ素年代測定ができる。初期129I/127I比はヨウ素年代測定の基本となる定数であるにもかかわらず、その値については1.5x10-12程度と5x10-13の2種類が先行研究によって報告され、そのいずれが正しいのか明確になっていない。本研究ではこの問題を解決するために、博物館に保存されている20世紀初頭に採取された海藻標本をもちいて初期129I/127I比の測定を行った。
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© 2009 日本地球化学会
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